LINEが保管データを日本に移行へ
LINEでは、2021年3月17日にニュースになった、LINEのユーザー情報が中国の開発委託先の企業からアクセスできる状態になっていた問題を受け、23日にコミュニケーション関連機能の開発や運用・保守について、中国での業務を終了すると発表しました。
加えて、韓国のデータセンターに保存していた画像や動画などのデータを日本に移転することも発表しました。
データの移行時期はいつ頃?
トーク内の画像や動画などのファイルは6月、タイムラインの情報などは8月までに移行する予定と発表。また、これまで韓国と日本で分けて保管していた「LINE Pay」の決済情報も日本のデータセンターに移転するとしています。これにより、LINEの全てのデータが日本国内に保管されるということになります。
今後はプライバシーポリシーも改訂する方針
今回の問題は、中国企業に社内ツールやAI、LINEアプリ内の機能の一部の開発を委託した際、開発作業に必要な情報として、私たちユーザーの個人情報にアクセスできるようにしていたということが問題となりました。
個人情報保護法では、海外の拠点で個人情報を扱う場合、ユーザーの同意を得るように定められています。LINEのプライバシーポリシーには下記のように記載があります。
「5.パーソナルデータの提供」より抜粋
” 当社は、お客様から同意を得た場合または適用法で認められる場合を除き、パーソナルデータを第三者に提供、公開または共有することはありません。
当社は、お客様から同意を得た場合または適用法で認められる場合、お客様のお住まいの国や地域と同等のデータ保護法制を持たない第三国にパーソナルデータを移転することがあります。”
LINEの主張は、あくまでユーザの個人情報はこの規定に基づいて提供したというものでした。
LINEは今回の問題について、「開発において適切な場合のみ権限を付与していたため、その点(悪用目的での個人情報の利用)は問題は無い。」とした一方で、「ユーザーへの説明が足りていなかったことで不安を与えてしまった。」と説明し、17日に謝罪しました。
今回の対応に合わせて、LINEプライバシーポリシーも改訂する方針ということです。